「それまで元気に出勤していた初任の保育士さんが、5月に入り、急に体調不良を理由に休みだした!」
「休む前日まで特に変化は見られなかったのに、なぜ?」
4月に就職した新任の初任保育者が、何の傾向も見られずに休みがちになり、頭を悩ませる保育園運営者や園長先生は後を絶ちません。
一見すると不可解な現象に思いますが、実は就職して数か月の間に、目に見えない部分で初任保育士の心には大きな変化があった可能性があります。
初任保育士の突然の体調不良 元気な保育者が急に休みだす理由とは?
初任保育士から最近休みがちな理由について聞いてみると、
「朝起きると、気分が悪くて起きられなかった。」
「体が言うことを聞かなかった。」
という意見が返ってきた、という経験をしたことはありませんか?
「社会人になったばかりだから、疲れが出たのだろう」と感じるかもしれません。
しかし、これは初任保育者が職場での悩み苦しみを打ち明けることができず、自分の頭の中に溜め込んだせいでストレス過多になってしまっているのです。
この場合、他の経験豊富な先輩保育士から初任保育者の様子について話を聞いてみても、「特にいつもと違うという感じはしなかった。」と話すのではないでしょうか?
なぜ変化が無いように見えるのかと言うと、それは初任保育者が「迷惑をかけたくない」「これ以上情けないことはできない」と思い、周りに悟られないよう、いつもと同じように元気で変わらない態度を取り続けているのです。
丁寧に指導するのは逆効果ではないが・・・
「でも、丁寧に指導を行っていたし、仕事のフォローもベテランの保育者に担当させていた。」
と反論する方もいるとは思いますが、その丁寧な指導やフォロー体制が、さらに初任保育者の不甲斐なさを実感させる結果となってしまいます。
「それでは丁寧な教え方や助け合いを止めた方が良いのか?」
これも違います。
初任保育者は慣れない環境でひとつずつ仕事を覚えていかなければなりませんので、丁寧に業務を教えることは間違いではありません。
さきほども少し触れましたが、新任の保育者が休みがちになる根本の原因は、自分の本音を外に話せる相手がおらず、気持ちを閉じ込めてしまう職場環境にあるのです。
大切なのは、初任保育者が気軽に相談できる雰囲気づくり
就職したばかりの初任保育者が休みがちになる理由は、自分の気持ちを外に発散できる場が存在せず、ふさぎ込んでしまうのが原因です。
その問題を解決するためにも、まだ保育園の環境に慣れていない初任保育者が、先輩保育者や園長先生と気軽に相談できるような保育所の雰囲気を作っていくことが必要です。
勤務時間外、職場以外の場所で、一緒にお茶を飲む時間などを設けるのも良い方法です。
初任保育士にとっても、それまでは知ることができなかった他の保育士の気持ちを知ることができ、打ち解ける機会ともなります。
ただ、初任保育者への気配りに気をつかいすぎて、それまで保育所で頑張ってもらってきた先輩保育者たちの気持ちをおざなりにしてはいけません。
「初任保育者がなかなか仕事を覚えられない」
「新任の保育士と上手く仲良くなれない」
と、話を聞いてみると、意外と先輩保育士が四苦八苦しているケースもあります。
特に、チームの入れ替えがある年度当初は各保育士にも余裕がありません。
これまでの良好な関係から一転、新しい人間関係にギクシャクして園全体の雰囲気が悪化する可能性もあります。
「学年会は連絡事項だけで終わっていないか?」
「保育所の課題について、保育士同士がお互いに話し合っているのか?」
「保育士同士の関係が悪くなっているところはないか?」
園長先生や主任保育士は、保育所全体の業務が上手く回るよう、影から細やかなサポートを行っていきましょう。
「保育士が苦しいのは当たり前」な時代はもう終わったって知ってます?保育士も二極化の時代に乗り遅れるな!
これまで「保育士が[キツイ・汚い・安い]の三重苦の仕事なのは当たり前」と見られる風潮がありましたが、すでに保育業界も二極化の時代に突入しています。
もう少し詳しく言うと、「辛くて給料安いのは当たり前だから」と当然のように保育士の待遇が悪いままにしている保育施設と、「働く環境を整えなければ、将来のための良い保育も出来ないし、保育士も育たない!」と考え、積極的に待遇改善へと動く事業者に分かれてきているのです。
保育園も、内外両方から見て魅力ある「本物の保育所」だけが選ばれる時代がやってきているのです。
この流れは今後ますます強くなっていくことは明白です。
つまり、あなたが今、自分の待遇や職場環境に大きな不満があっても、その場にとどまり続けていては、苦しい状況はずっと続くのです。
一方で、就職で良い職場に入れた保育士さんや、自分に合う保育所を探している人には、明るい未来を掴み取る可能性があります。
もし、あなたが今の環境に不満を持っていたり、これから保育士になろうと考えているのであれば、真剣に自分にマッチした保育士求人を探してみてはいかがでしょうか?
他の保育所に転職して、余裕を持って働いている保育士さんも大勢います。
あなたのちょっとした行動一つが、あなた自身の人生を大きく変えるキッカケとなるかもしれません。
保育士求人の現状と転職業界の真実(現役保育者・保育士になりたい人へ)