保育施設は、年度初めに各担当が決定します。

その中で、保育所内の保育の質を上げるため、研究主任(または研修主任)という役職があります。

研究会を行った後の充実感や達成感はとても大きいですし、保育所の質の大きな向上にもつながります。

 

保育施設の研究主任は、その年に行う研究課題を決め、外部に公開する場合もある研究のリーダーを務めるのですから、責任も大きく、不安な気持ちになるのは当然です。

「私で上手くいくか心配だな・・・」

 

上手くいけば良いにこしたことはありません。

しかし、現場では保育所内の保育者からの理解や協力がなかなか得られず、時間だけが過ぎていく毎日で、精神を消耗してしまう研究主任がいます。

 

慣れないリーダーシップを取ることで精神的な疲労は想像以上?

 

研究主任を任された保育士は、研究の担当者として、保育所内の保育士たちをまとめ上げ、みんなで研究を進めていかなければなりません。

そのためには、日々の研究成果を協議する会議の日程や、保育士個人との話し合いや連携を行う必要が出てきます。

 

今までの人生の中で、リーダーシップを取った経験の少ない人は、職員との会議日程の調整を取るのにも気をつかいすぎ、心身の疲れを増大させてしまいます。

特に、研究を任されてモチベーションが高い研究主任と、他の保育士との間には研究に対する意識に大きな落差があります。

あまりに研究主任と他の人達との研究に対する考え方が違うためにガッカリしてしまうかもしれません。

 

「自分だけ研究にやる気があるだけで、みんな興味がないのかな?」

「何か、私1人だけが動いているみたいで、研究主任としてのリーダーシップなんか取れていない気がする・・・。」

はじめから研究に対する意識に大きな違いがあるので、研究を始めた当初に上のように思うのは、ある意味当然の結果だとも言えます。

 

しかし、だからといって、研究主任や園長先生たち上の立場の人間だけが、むやみに研究に張り切っていても、研究は進みません。

あまり結果に拘り過ぎても、さらに独りよがりの研究になり、他の人がついていけずに問題になるかもしれません。

保育者一人一人がやってみたいと思うような研修を考え、保育所の職員全員が理解し、共同して研究を続けられるように工夫する必要があります。

 

みんな研究に感心・興味が無い?忙しい保育士に、どう理解してもらい、研究に協力的になってもらえばよいのか

 

また、保育士個人と相談しようと思っても、皆忙しそうにしており、まともに話し合う時間を作ることができないと悩む研究主任もいます。

その上、せっかく設けた研究会議の場でも、周りからの反応も悪く、誰からの意見も出ないということもあります。

 

ただ、ここで保育者一人一人の立場に立って考えてみると、どうでしょう?

保育士の中には、園内研修などといったことに苦手意識を持つ人もいるでしょうし、自分に自信がなく、自分から意見を出すのを躊躇しているようなタイプの人もいます。

他にも、日々の保育業務に追われていて、さらに研究となると負担を感じざるを得ない人もいるかもしれません。

 

皆、研究に対して後ろ向きな姿勢なのは、何かしら理由があるからです。

研究主任は、研究を積極的に進められない理由を突き止め、職員全員の力を借りられる環境を作らなければなりません。

 

研究は、保育園の保育士全員の力が必要不可欠

 

毎日の保育業務が忙しく、時間の余裕が無い場合は、研究に協力したくても協力できません。

研究が進まない原因が時間的余裕であれば、園長先生や主任保育士などに何か良い方法がないか、相談することをお勧めします。

園長先生たちがスケジュールを調整してくれれば、研究のための時間を取ることもできるようになるはずです。

 

また、保育所の職員が研究内容にあまり積極的でない場合は、園長先生や主任保育士も含め、全員で研究が何のためにあるものなのか?もう一度確認し直して、保育所の職員全体で研究の意義について理解してもらいましょう。

 

いきなり保育士全員の気持ちを積極的にすることは難しいです。

しかし、研究主任自ら「研究はどういう意味があって必要か?」「研究はみんなの協力のおかげで進められている」ことを伝えていけば、徐々に興味を持ち始める人も増えてくるはずです。

そうして研究の理解者を増やし、大きな結果を残せるようみんなで研究を盛り上げていきましょう。

「保育士が苦しいのは当たり前」な時代はもう終わったって知ってます?保育士も二極化の時代に乗り遅れるな!

これまで「保育士が[キツイ・汚い・安い]の三重苦の仕事なのは当たり前」と見られる風潮がありましたが、すでに保育業界も二極化の時代に突入しています。

もう少し詳しく言うと、「辛くて給料安いのは当たり前だから」と当然のように保育士の待遇が悪いままにしている保育施設と、「働く環境を整えなければ、将来のための良い保育も出来ないし、保育士も育たない!」と考え、積極的に待遇改善へと動く事業者に分かれてきているのです。

保育園も、内外両方から見て魅力ある「本物の保育所」だけが選ばれる時代がやってきているのです。

この流れは今後ますます強くなっていくことは明白です。

つまり、あなたが今、自分の待遇や職場環境に大きな不満があっても、その場にとどまり続けていては、苦しい状況はずっと続くのです。

一方で、就職で良い職場に入れた保育士さんや、自分に合う保育所を探している人には、明るい未来を掴み取る可能性があります。

 

もし、あなたが今の環境に不満を持っていたり、これから保育士になろうと考えているのであれば、真剣に自分にマッチした保育士求人を探してみてはいかがでしょうか?

他の保育所に転職して、余裕を持って働いている保育士さんも大勢います。

あなたのちょっとした行動一つが、あなた自身の人生を大きく変えるキッカケとなるかもしれません。

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