それまでは保育園の運営も保育士同士の人間関係もおおむね良好だった保育所が、上司の変更により急に方向転換が行われることで、園の連携が乱れて大きく傾くことがあります。

その一例として、新しく就任した園長先生があまりにパワフルな方で、年下の後輩保育士や同僚が園長先生の取り組みについていけず、不満や愚痴が増えて関係が悪化してしまった例があります。

 

特に、立場上職員をまとめるベテランの保育士さんは、園長先生の意向と後輩・同僚保育士の不平不満を両方聞くことになります。

双方の意見の食い違いを一身に受ける板挟み状態になり、どうしようもなく悩んでしまうのです。

 

園長先生の無理な要望や意見を言われたときの対策方法「優先順位を確認」

 

ベテラン保育士という立場で、さらにベテランのあなたが頼りがいがあり、話しかけやすい性格ですと、園長先生や後輩・同僚からいろんな要望や意見をお願いされる可能性があります。

「何で私だけ?」と不満に思うかもしれませんが、これは後輩保育士と園長先生の両方から頼りにされている証拠でもあります。

 

本題ですが、園長先生の無理な要望やお願いを聞かされた際、きっぱりと断るのは難しいかもしれません。

しかし、やる気に満ち満ちていて、パワーのある園長先生からの要望を全て聞き入れれば、通常の保育業務もままらない状況となってしまいます。

そこで、園長先生が次々に方針を打ち出す時は、保育園に必要な優先順位を並べ、その上で対応可能かを確認しましょう。

 

学芸会など会議の場では、「通常の保育業務に大きな負担が出ないか。出るならば、時間を確保するか、フォローできる人はいるのか?」

現場で直接園長先生からお願いされたときは、「今、○○をしているのですが、その件は後からでもよろしいですか?」「○時に時間を取っていただくことはできますか?」。

 

保育園として必ずやらなければならないルーチンワークがおざなりになってしまえば、肝心の保育の質がガタガタに落ちてしまいます。

上司の言われるがままに行動していると、かえって他の保育士たちに大きな迷惑をかける可能性もあります。

そうなる前に、自分の役割を再確認し、仕事の優先順位を考えた上で、できるだけ要望に応えるようにしなければなりません。

 

上下関係の強い縦社会ではなく、反対の「横の関係」で話し合い、保育士全員が足並みをそろえられる環境が必要

 

ベテラン保育士の視点から見ると、部下の「もうやっていけない」という不満と、上司のイケイケな方針の板挟みにあい、大変つらい状況となります。

しかしながら、部下の後輩保育士目線から見ても、頼みの先輩保育士は園長先生の言いなりになってしまい、自分たちに保育業務のしわ寄せがくるという、冗談では済まされない事態となっているのです。

 

そうした意識のズレからくる関係の悪化を防ぐためにも、お互いが同じ目線に立って園全体の事を話し合える環境を作る必要があります。

例えば、保育所の方針は園長先生からはじまり、主任保育士、ベテラン保育士、それぞれの保育士という順番に流れていきます。

こうした縦社会ともいえるこの伝達方法で意思の疎通を図るのではなく、横の関係を重視するのです。

 

新任の園長先生が、積極的に保育園全体の方針を変えていきたいというのであれば、保育士の会議に園長先生も出席してもらい、末端の保育士からの意見や心配事、リスクについて聞いてみるなどするのです。

方針を打ち出す当事者だけで考えるのではなく、園に関わる全ての人間と共通理解を図ることで、全員に不満のない、より理想的な案が出てきます。

「保育士が苦しいのは当たり前」な時代はもう終わったって知ってます?保育士も二極化の時代に乗り遅れるな!

これまで「保育士が[キツイ・汚い・安い]の三重苦の仕事なのは当たり前」と見られる風潮がありましたが、すでに保育業界も二極化の時代に突入しています。

もう少し詳しく言うと、「辛くて給料安いのは当たり前だから」と当然のように保育士の待遇が悪いままにしている保育施設と、「働く環境を整えなければ、将来のための良い保育も出来ないし、保育士も育たない!」と考え、積極的に待遇改善へと動く事業者に分かれてきているのです。

保育園も、内外両方から見て魅力ある「本物の保育所」だけが選ばれる時代がやってきているのです。

この流れは今後ますます強くなっていくことは明白です。

つまり、あなたが今、自分の待遇や職場環境に大きな不満があっても、その場にとどまり続けていては、苦しい状況はずっと続くのです。

一方で、就職で良い職場に入れた保育士さんや、自分に合う保育所を探している人には、明るい未来を掴み取る可能性があります。

 

もし、あなたが今の環境に不満を持っていたり、これから保育士になろうと考えているのであれば、真剣に自分にマッチした保育士求人を探してみてはいかがでしょうか?

他の保育所に転職して、余裕を持って働いている保育士さんも大勢います。

あなたのちょっとした行動一つが、あなた自身の人生を大きく変えるキッカケとなるかもしれません。

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