「お昼の休み時間もまともに取れず大変!」

「休憩時間という名の労働時間。とにかくやることが多すぎる。」

「サービス残業が多すぎて、心身ともに疲れ切っている。」

「持ち帰りの仕事は当たりまえ。家に帰っても気が休まらない日々。」

「週休1日。休日も満足に取れず、仕事ばかりの毎日。」

 

 

保育士の不満として一番大きい意見は「給料が安い」ですが、金銭的不満と同じくらいの不満があります。

それは、「労働時間(拘束時間の長さ)」です。

(参考:保育士の給料が安い理由 平均年収の比較と保育園の不正受給問題

 

サービス残業はもとより、

 

「通常の勤務時間中でまともに休憩も取れない」

「仕事を持ち帰って家でも働く」

 

という状況が、保育士の身体的な負担を増やし、精神的にも追い詰められて退職してしまう保育士さんもいるほどです。

 

 

一体、勤務先の保育園ではどのような働き方を強制されているのか?

過酷な職場環境を改善する方法はないのか?

労働時間に悩む保育士の現状と、その対策について見ていきたいと思います。

 

休憩時間なし!休みも取れない!持ち帰り仕事あり!保育士の過酷な労働時間・勤務実態

 

「休憩時間がない!」ご飯を食べる時間もロクに取れない保育士

 

保育園で働く保育士の不満としては、お昼休みの休憩時間も取れず、ご飯を食べる時間もロクにとれないという人もいました。

 

しかし、なぜ休憩時間が全然取れないのでしょうか?

実際に保育士の声を聞いてみました。

 

 

「昼食を食べる時間も、園児の食事介助をしながらなので、何を食べていたかも覚えていない。」

「子供のお昼寝時間の時に休憩を取れと言われるが、ずっと起きたまま遊ぶ園児もいる。結局、子供たちの様子を見ながらなので休んだ気がしない。」

「連絡ノート記入などの書類作成業務や保育園内での会議があるので、休憩はなし。朝9時から就業時間はずっと働き続けるのが通常。」

 

 

休憩時間が取れない理由としては、以上のような理由が多数を占めていました。

つまり、保育園で働く保育士さんで休憩がとれない方は、休憩中も子供たちの世話をしているか、または子供たちの面倒を見る以外の業務を行っているために、休憩が取れずにいるというケースが大半です。

 

休みが少ない!サビ残はなくても持ち帰り仕事がある

 

次に、労働環境の悪さとして目立つのが、サービス残業・休日の少なさ・持ち帰り仕事です。

 

 

「シフト制で勤務時間は決まっているのに、一日15時間保育園内で仕事しているのはザラです。」

「残業は当然のようにありますが、それに加えてきついのが残業手当が全くでないこと。つまり、サービス残業です。」

「無認可保育園の中には、保育士の人数が集まらず、一人一人の負担が大きくなっている園もある。保育園が回らないので、休みも取りずらいし、実質週休1日しかない。」

「残業ナシと謳っていたけれど、その代わり持ち帰り仕事はやっています。保育園でやりきれなかった書類作成等の業務や、行事前の準備では家でも黙々と仕事してます。」

 

 

お給料以前に、仕事の内容が過酷で耐えられなくなる保育士さんもいるということでしたが、実際に厳しい環境の中で働いている方も多いのは事実でした。

 

特に問題なのは、シフトや契約内容に沿った勤務時間とは違い、本当はさらに多くの労働時間を課せられるという事態が起きている点です。

きちんと休憩時間や労働時間を守るよう徹している保育事業者もある一方で、こうした保育園もあることは残念なことです。

 

 

また、サービス残業はなくても、保育士不足が原因で休日がなかなか取れない保育所や、持ち帰り仕事をせざるを得ないような環境にしている保育園もあることが分かりました。

保育事業者の管理不足がこの状況を生み出しているのですが、何も対策を行わないせいで、現場の保育士自ら労働時間を増やして仕事を回しているという事態になってしまっています。

 

労働時間・拘束時間の長さが保育士退職の原因となっている

 

以上、保育士の労働時間の不満について見ていきました。

もし、あなたが保育士であれば「私も同じだ!」と感じた人もいるのではないでしょうか?

 

保育士の退職原因や、保育士の資格を持っているのに就職しない理由として「労働時間・拘束時間の長さ」が上位にランクインしていることが良くわかります。

疲労がたまると、心身ともに追い詰められてしまい、保育士の仕事の道を諦めてしまうケースが出ているのです。

 

 

逆に言えば、まともな休憩時間、リラックスできるアフター・休日が満足に取れれば、この状況も大きく変わるはずです。

保育士の仕事が好きでやっている人が多い保育業界、アンケート結果によると「お給料よりも、もっと余裕を持って保育の仕事に就きたい」と考えている人も大勢います。

これは、お金だけの問題ではなく、それ以外の工夫で保育士の不満は改善できる可能性がある事を示しているとも言えます。

 

休憩や勤務時間を遵守し、帰宅を強く命じる保育園もある

 

労働時間の長さにうんざりしている保育士がたくさんいる中で、以下の声のように保育園の方から休憩や勤務時間を遵守するように務めている事業者もあります。

 

 

「勤務中の保育園はシフト制ですが、早番遅番は手当が出ます。」

「私の園では、昼食の休憩時間はしっかり50分取らないと叱られます。就業時間は鉄則で、定時に帰りなさいと言われます。」

「週休2日制で祝日休み。有給休暇も消化できる環境で働いています。」

「細かい作業はみんなで分担。パートの保育士さんにも作業を任せられるから、ウチの保育士はのびのび働いているような感じです。」

 

 

保育所と聞くと、最近は暗いニュースが多くて「一般企業も逃げ出すブラック保育園」というイメージを持つ人も少なくありません。

しかし、厳しい環境で働く保育士が多い中、上のように保育事業者自らクリーンで働きやすい園づくりに積極的な保育所もあります。

 

勤務時間の不安がある保育士は、就業前に保育園の勤務形態を詳しく聞く必要がある

 

今の保育園の長すぎる労働時間に不満を持つ保育士さん。

これから保育士として働く予定だけれど、就職後の勤務実態に不安を持つ学生さん。

転職して保育士になりたいけれど、理想の環境で働けるか悩む時期保育士さん。

保育士として働くにつき、ほぼ全員が労働環境・労働時間に不安・不満を覚えています。

 

 

「実際に働き始めたら、拘束時間が長すぎてもう大変!」

 

 

就職・転職するために保育園を選ぶ際、入った後で気づいても後の祭りです。

次は同じ失敗を繰り返さないよう、保育園を選択する時は事前に調査する必要があります。

 

 

「休憩時間はしっかり取れるようになっているのか?」

「勤務時間は、本当に契約通りなのか?」

「残業はどれくらいあるのか?残業代は全て出るのか?」

「持ち帰り仕事を課せられる事はないのか?」

 

 

面接の際に、保育園の運営者に直接聞くことも重要です。

しかし、聞いた事実と現場は大きく実像が異なる可能性もありますので、できれば周囲の評判を聞いたり、保育園を見学できた方が確実です。

 

ただし、自分だけでそこまで行動に移すのは難しいですし、大変な労力がかかるでしょう。

 

人材サービス系の企業が展開するサービスを利用する手もあり

 

自分一人で就職先の園の状況を判断することは難しいです。

しかし、今は大手転職サイトのイベントで保育園フェアを行っており、そこで事業者の方と直接お話することもできます。

その他、人材サービス企業のネットワークで保育事業者の評判を聞いたり、保育施設を見学することも可能になっているなど、利用価値の高い無料サービスが展開されるようになってきました。

 

 

自分一人で安心できる就職先を見つけるのは心が折れそうになるかもしれません。

しかし、今の時代、無料でこうしたサービスを展開している大きな企業もあります。

保育士さんに限らず、仕事の内情に悩んでいる方は、大きな力を自分のために使えるという方法は探せばあるということを覚えておいた方が良いでしょう。

 

「保育士が苦しいのは当たり前」な時代はもう終わったって知ってます?保育士も二極化の時代に乗り遅れるな!

これまで「保育士が[キツイ・汚い・安い]の三重苦の仕事なのは当たり前」と見られる風潮がありましたが、すでに保育業界も二極化の時代に突入しています。

もう少し詳しく言うと、「辛くて給料安いのは当たり前だから」と当然のように保育士の待遇が悪いままにしている保育施設と、「働く環境を整えなければ、将来のための良い保育も出来ないし、保育士も育たない!」と考え、積極的に待遇改善へと動く事業者に分かれてきているのです。

保育園も、内外両方から見て魅力ある「本物の保育所」だけが選ばれる時代がやってきているのです。

この流れは今後ますます強くなっていくことは明白です。

つまり、あなたが今、自分の待遇や職場環境に大きな不満があっても、その場にとどまり続けていては、苦しい状況はずっと続くのです。

一方で、就職で良い職場に入れた保育士さんや、自分に合う保育所を探している人には、明るい未来を掴み取る可能性があります。

 

もし、あなたが今の環境に不満を持っていたり、これから保育士になろうと考えているのであれば、真剣に自分にマッチした保育士求人を探してみてはいかがでしょうか?

他の保育所に転職して、余裕を持って働いている保育士さんも大勢います。

あなたのちょっとした行動一つが、あなた自身の人生を大きく変えるキッカケとなるかもしれません。

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